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劇団四季 マンマ・ミーア! WATERLOO RADIO

最高傑作!『CHESS IN CONCERT』セカンドヴァージョン東京公演千秋楽!!

『CHESS IN CONCERT』東京公演が12月15日日曜日千秋楽を迎えた。会場は超満員。ほとんど女性ばかりだったのは昨年と変わらなかったところだが、会場が昨年比1.5倍になったことで、より迫力ある『CHESS IN CONCERT』にお目にかかれた。俳優の動きも発声も日に日に凄さを増し、本日の上演は、“過去、現在の『CHESS IN CONCERT』日本公演において最高の出来”になったと言っても過言ではないだろう。これで、日本にも『CHESS IN CONCERT』が定着したのではないだろうか?

安蘭フローレンスのマジな戦い!

この物語では結局“一番悲劇”を味わうのはフローレンスだ。小さい頃(1986年初演時は2歳となっていたが、現在は5歳とされている)ブタペスト動乱の最中、父を見失い、母と共に祖国を捨て、自由主義諸国に帰化したことでさえも悲劇なはずなのだが、大人になり、フレディ、そしてアナトリーと幸せな生活を望んでいたにも関わらず結局幸福な結末を迎えることが出来ず、また悲劇が襲ってくる。このとてつもない喜怒哀楽の激しさを動作というよりは“顔の表情”で如実に表現したところはさすがだ。以前も書いたが、安蘭けい(以下敬称略)にとっては、当たり役なのではないかと思う。

世界にいない“NEWフレディ”!

筆者は1884年以来29年間世界の様々な国々で『CHESS 』『CHESS IN CONCERT』を観てきたが、中川フレディは世界のどこにもいない“新しいタイプのフレディ”ではないかと思う。なにしろロンドン・オリジナルキャストでは、あのマリー・ヘッドが“ふてぶてしい”までのフレディを演じてしまったから、その後フレディを演じた役者は絶えずマリー・ヘッドと比較され、なかなか大変だったようだ。近年のフレディはマイルドになってきたが、中川フレディはそのどこにも当てはまらない“規格外のフレディ”ではないだろうか?やはり彼には「ピティ・ザ・チャイルド」がドンピシャな曲なようだ。

世界一!石井アナトリー!!

アナトリーはミュージカル版『CHESS』でも、演じる役者によって、多少性格がぶれ、以前から気になっていたが、石井アナトリーを、ー昨年、今年と観て、まさに“世界一のアナトリー”だと言ってもいいのではないだろうか?セコンドのモロコフが出てくれば、さらに石井アナトリーの存在意義は大きく定着することだろう。それは、現在のアナトリーは、ソ連側のほぼ90%のイメージを背負ってしまっているからだ。それが返ってアナトリーを重々しくしているとも言えるが、さらに石井アナトリーが羽ばたけるよう、今後の展開に期待したい。

AKANEスベトラーナの静かなる女の戦い!

『CHESS IN CONCERT』ではあまりスベトラーナは出てこない。舞台に出るのは第二幕だけだ。既にお気づきの方もいるだろうが、フローレンス、アナトリー、フレディは、第一幕と第二幕の衣装が「黒から白」に変わるが、スベトラーナは黒のみだ。これにはいくつかの考え方があるが、もっともシンプルなのは、スベトラーナだけ“時間が止まった”ままなのだ、と言える。他の三人は良きにしろ悪きにしろ、未来へ人生(駒)進めたが、スベトラーナの一年間は止まったままだ。「アイ・ノウ・ヒム・ソウ・ウエル」での安蘭フローレンスとのデュエットは実に美しい。日本で再度ヒットすることを望む。

マテアービターが魅せたプロ根性!

マテアービター。東京公演初日は本当に緊張していたようだ。日に日によくなり、今日は声のトーンをさらに高く上げ、見事にアービターを演じ切った。マテの実力がいかんなく発揮された。もともと体大きいので、それだけでも、迫力満載なのだが、問題はスポーツ実況中継以上の細かい日本語訳の言い回しをどう乗り切るかだけだったが、四日間で見事に修復できたのはさすがプロだ。彼はもともと海外で『CHESS』の出演経験があるので、芝居の流れは全く心配していなかったが、万全なマテを千秋楽に観ることができてよかった。安堵した。

戸井ウォルターの存在の大きさに感服!

海外の『CHESS』『CHESS IN CONCERT』では、アメリカ側のマーチャンダイザー兼グルーバル・テレビのプロデュース兼フレディのエージェンシーとして“ウォルター”と言う配役が出演しているが、日本では“今年初めて”登場し、その存在価値を十分に高めた。彼の登場でアービターが背負う責任の箇所も大きく減った。さらに良いことは、難解な箇所の解説的役割も担ったとことだ。次回は是非、スクリーンなど出して、本物同様な実況中継をしてほしい。

道化の意義!

なぜ大野道化が登場するのか、不可思議だった方も多いようだが、彼は「ある時は各人に潜む心の葛藤の表現者」として、また「ある時は『CHESS 』界の天使とも悪魔とも言える存在」として、この日本公演には欠かせない配役である。広義に言えば、「私たち庶民の心の中にもいる善悪の象徴」と言ってもいいのではないだろうか?彼の身体能力にはそれだけ見ていても惚れ惚れした。今後も是非、日本公演には必要不可欠な存在になって欲しい。

東京公演は盛大なうちに幕を閉じた。昨年もそうだったが、大阪と東京では観客の反応が全く違う。果たして、東京公演の成功をそのまま大阪梅田にも持っていけるかどうか?追っかけ取材をし、大阪公演成功の為に文章で寄与できれば幸いである。是非、20日からの大阪梅田を観に行きましょう!


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