「データベースにABBAの歌手がダニエル・オドネルの楽曲のボーカリストとして登録されていた」――高等法院で指摘
ロイヤルティーをめぐる紛争で、実演家団体がレコード会社の団体を提訴
*1976年、ABBAのメンバー、ビヨルン・ウルヴァース、フリーダ・リングスタッド、ベニー・アンダーソンとともに写るアグネタ・フォルツコグ(左から2人目)。写真:レッドファーンズ/ゲッティ
レコード会社の団体が、音楽ロイヤルティー制度の運営においてアイルランドの実演家の権利を侵害したとの主張を否定している。
フォノグラフィック・パフォーマンス(アイルランド)社(PPI)は、レコーデッド・アーティスツ・アクターズ・パフォーマーズ社(RAAP)が高等法院に起こした訴訟で、この疑惑を指摘されている。
実演家団体であるRAAPは、2024年にライセンス料を支払うアイルランドの企業や放送事業者から徴収された楽曲使用料約1,380万ユーロのうち、実演家に還元されたのは約290万ユーロだったと主張している。
PPIは権利侵害を全面的に否定し、RAAPがPPIに対して未払い金を負っているとの主張を含む反訴を起こしている。
水曜日にPPI側の冒頭弁論を行なったポール・ギャラガー弁護士は、依頼人であるPPIが2016年、アイルランドの実演家のロイヤルティーに関する権利の管理を、英国のフォノグラフィック・パフォーマンス社(PPL)に委ねた理由を説明した。その理由には、実演家の特定やロイヤルティーの分配に用いるRAAPのシステムに対する懸念が含まれていた。
RAAP側の弁護士らはこれまで、PPIがPPLを任命することで「2016年にRAAPを排除しようとした」際、実演家の権利を「著しく侵害した」と述べている。
RAAP側によれば、その結果、ザ・チーフタンズ、ザ・ブームタウン・ラッツ、ザ・ソー・ドクターズなど、一部のアイルランドのアーティストへの報酬の支払いが差し止められたという。PPLがロイヤルティーの分配額を算定する際に使用するデータベースで、一部のアイルランドのバンドと、そのバンドが発表した楽曲とを正しく照合できなかったためだとしている。
ギャラガー弁護士は、これらの著名なアーティストがPPLのシステムで認識されていなかったとする主張は、「明らかに誤っている」と述べた。
同弁護士によると、PPIは、RAAPのロイヤルティー分配システムが報酬を受け取る資格のある実演家を特定できていないことを懸念していたという。
また、実演家の特定に使用されるRAAPのデータベースには、「驚くべき、明白な誤り」が含まれていたと述べた。
その一例として挙げたのが、スウェーデンのグループABBAのメンバー、アグネタ・フォルツコグを、ダニエル・オドネルが歌う「ザ・ボーイズ・フロム・キリーベッグス」のバックボーカリストとして登録していたことだった。
ギャラガー弁護士は、PPIとしては、報酬の支払い対象となる実演家を特定するために、より高度なサービスを利用することが、実演家へのよりよい対応につながると考えていたと述べた。
RAAPは、録音された音楽から生じる法定のロイヤルティーを徴収し、5,000人を超える実演家に分配するために設立された団体で、2016年にPPIと国を相手に訴訟を起こした。しかし、法的問題が欧州連合司法裁判所に付託されたことや、上訴、証拠開示をめぐる問題などにより、本格的な審理の開始が遅れていた。
高等法院の商事部門に当たる商事裁判所で審理されているRAAPの訴訟は、著作権法の下で音楽の実演家にどのように報酬を支払うかについて、重要な問題を提起している。
審理は、ネッサ・ケーヒル判事の下で続いている。



