勝者がすべてを手にし、敗者は小さく立ち尽くす
THQ Nordicは、新作『Let’s Sing 2027』の発売に合わせ、ABBAを代表する楽曲の一つ「ダンシング・クイーン」の50周年を祝う機会として、このスウェーデンのグループに特化したゲームの拡張版を再発売しました。今回は、PlayStation 5でプレイした、2026年再発売版『Let’s Sing ABBA』のDayOneによるレビューをお届けします!
二つのゲームがそろって登場
今回は、THQ Nordicが毎年届ける歌の祭典が、二本立てになりました。2026年11月3日には、私たちが別途レビューした、大幅な改善を遂げた『Let’s Sing 2027』に加え、伝説的なスウェーデンのポップグループ、ABBAだけに焦点を当てた『Let’s Sing ABBA』の新たな拡張版も発売されます。
もともと2022年に発売された本作は、Nintendo Switchと、PlayStationおよびXboxの直近二世代のゲーム機に対応していました。一方、2026年の再発売版ではXboxが対象から外れ、『Let’s Sing 2027』と同様、Nintendo Switch 2向けのネイティブ版が登場します。
PS4、PS5、Nintendo Switchで2022年版を所有している人は、新版へ無料でアップグレードできます。ただし、Xboxのプレイヤーには、この更新版は提供されません。
『Let’s Sing』シリーズの大半をXboxで遊んできた私としては、別のプラットフォームに移らなければならないのは、正直なところ残念です。とはいえ、こうした変更を裏づける販売データがあるのでしょう。それでも、『Let’s Sing ABBA』の無料アップグレードさえXboxに提供されないというのは、どうにも不可解です。
いろいろな意味で懐かしい体験
ABBAについては、改めて紹介する必要もないでしょう。この伝説的なスウェーデンのポップグループは、「ダンシング・クイーン」から「恋のウォータールー」、さらに「マンマ・ミーア」「悲しきフェルナンド」など、数々の名曲で世界のチャートを魅了しました。
全盛期は主に1970年代でしたが、彼らのシングル曲は今なお大いに愛され、ラジオでも頻繁に流れています。デビューから50年以上が経った現在でも、グループは新曲を発表し、数多くの公演を伴うツアーまで行なっています。
そのため、主に半世紀前のポップソングを収録した音楽ゲームという点で、本作にはかなりレトロな趣があります。ただし、比較的新しいABBAの楽曲も何曲か含まれています。
興味深いことに、『Let’s Sing ABBA』は、別の意味でもタイムカプセルのような作品です。2022年のゲームを拡張して再発売したものなので、基本的な作りは当時の『Let’s Sing』シリーズに基づいています。
そのため、当時の「クラシック」なユーザーインターフェースが復活し、VIP Passのサブスクリプションも見当たらず、ゲームモードも当時のものが並んでいます。
アバターについても、まだ完全に自由なカスタマイズができるわけではありません。プレイ用のキャラクターはABBAのメンバー4人で、いずれも、デフォルメを強調しすぎない漫画風のデザインになっています。ただし、今回の新版では、衣装の変更や、感情を表すアクションなどの設定もできるようになりました。
ABBAの楽曲をさまざまな方法で歌える
実際、本作では30曲以上のABBAの名曲を、2020年代初頭の『Let’s Sing』作品に期待される、さまざまな方法で楽しめます。
「クラシック」モードでは、一人でも友人とでもプレイでき、互いに得点を競ったり、世界ランキングの上位を目指したりできます。「Feat.」モードではデュエットを楽しめます。「Mixtape 2.0」では楽曲のメドレーを歌えます。
「Let’s Party」は、最大8人でチームに分かれて大騒ぎできるモードです。「レジェンド」モードではボスに挑戦し、「ワールド・コンテスト」ではオンラインの課題を通じて、ほかのプレイヤーと競い合えます。
さらに、ゲームとして操作することなく、ただ座って、これらの名曲を再生して楽しめる「ジュークボックス」もあります。
本作は、ほぼあらゆるUSBマイクに対応しています。実際、一部のパッケージ版には、公式マイクが2本付属しています。
とはいえ、マイクを持っていなくても心配はいりません。ここ数作で対応しているスマートフォン用アプリは、『Let’s Sing ABBA』でも問題なく機能するため、その場で友人用の追加マイクを簡単に用意できます。
それに、おばあちゃんでさえ、ABBAの曲の半分くらいはきっと知っているはずです。誰かを誘って一緒に歌ううえで、世代の壁など、ここには本当に存在しないでしょう!
変化はそれほど多くない
無料アップグレードとして考えれば、不満を言う点はそれほどありません。しかし、本作を定価で購入するか、それとも、はるかに安い2022年版を探すかで迷っているなら、今回の再発売版には、別途購入するだけの理由があまりありません。
追加された楽曲は「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」の1曲のみ。キャラクターのカスタマイズ項目の増加、いくつかの細かな変更、そして、願わくはオンラインモードに一時的にプレイヤーが戻ってくること。それらは、ごく小規模な改善にとどまります。
しかも、すでに述べたように、理由は不明ですが、このアップデートはXbox版には提供されず、PlayStationとNintendo Switch系のゲーム機だけが対象となっています。4年前のゲームのアップデートなのですから、もう少し新しいコンテンツや改善を期待したくなるところです。
とはいえ、『Let’s Sing ABBA』には、そもそも大幅な改善が必要なのでしょうか?
シリーズならではの、非常に分かりやすいゲームの仕組みは健在です。そして本作には、ABBAのファンなら間違いなく楽しめる32曲の名曲が収録されています。ただし、「ハニー、ハニー」など、一部の代表曲がいまだに収録されていないのは、なぜなのでしょうか。
ゲームモードは豊富で、少額課金もサブスクリプションもなく、旧版の所有者には無料アップグレードが提供されます。
画期的な新作とは言い難いものの、ABBAのファンで、彼らの曲に合わせて歌うのが好きなら、『Let’s Sing ABBA』は間違いなくチェックする価値があります。
また、主に最近の楽曲を中心に、より幅広い選曲を楽しみたい方は、私たちの『Let’s Sing 2027』のレビューもぜひご覧ください!
良い点
- 歌唱ゲームの題材として、ABBAほど象徴的な存在は、そういないのでは?
- 豊富なゲームモード。
- 代表曲のほぼすべてを網羅した、充実したABBAの選曲。
気になる点
- 2022年版からの変更がごくわずか。
- 新たな追加曲は1曲のみ。
- 今回の更新でXbox版が取り残されてしまった。
評価:7.0/10 ―― 良作
DayOneの採点方針
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応機種 | PlayStation 4/PlayStation 5/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2 |
| 開発元 | Voxler |
| 発売日 | 2026年11月3日 |
| 発売元 | THQ Nordic |
| 対象年齢 | 10歳以上 |
| 価格 | 39.99米ドル/39.99ユーロ/34.99英ポンド |
※原文の「現在もツアーを行っている」という記述は、そのまま訳しています。









