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長年ABBAのギタリストが語る――世界最大級のポップ・バンドで演奏するということ

ギター主体のバンドとはまったく異なる難しさが、ABBAのようなポップ・グループで弾くときには存在する――そう語るのは、スウェーデン出身のギタリスト/ソングライター/プロデューサー、ラッセ・ヴェランデルだ。

ABBA加入まで

ヴェランデルがABBAに参加したのは1974年、四人組が世界的なポップ現象になる直前だった。それ以前に若手ソロ歌手のバックを務めていた経験を買われ、ベニー・アンダーソンとビヨルン・ウルヴァースは「ABBAに必要な完璧な土台を築けるギタリスト」として彼を招いた。ヴェランデルは世界ツアーに帯同し、1981年のアルバム『The Visitors』まで全作品に参加した。

40年後の再集結

2021年11月5日にリリースされた再結成アルバム『Voyage』でも、ギターは再びヴェランデルに白羽の矢が立った。彼は「歴史上最大級のポップ・バンドで弾くとはどういうことか」をGuitar World誌の取材で語っている。以下、その主な発言を訳出する。

インタビュー(Guitar World)

Q: 早い段階で「これは大きな成功になる」と感じましたか?
A: はい、かなり早い時期にそう感じていました。どの曲も強力でしたし、シンプルなポップ・ナンバーでさえ非常に質が高かった。私が最初に録音した曲のひとつが「ノウイング・ミー、ノウイング・ユー」ですが、今でもABBAの楽曲の中で最高の部類だと思っています。

Q: あなたは正式メンバー扱いでしたか? それともスティーリー・ダンのように都度ミュージシャンを呼ぶ形式?
A: 私たちは“核となるミュージシャン”の一員でした。ただしフルタイムの仕事ではなく、私が参加できないときはヤンネ・シャッファーが呼ばれ、その逆もありました。ルットガー(ベース)が別ツアーに出ていればマイク・ワトソンが弾くという具合です。北部にいるときに1曲だけ録るためにストックホルムへは行かなかったりもした。でも1974年から私はそのコアに属していました。

Q: ある曲で複数のギターパートを弾くことは多かった?
A: リズム・ギターはよくダブリングしました。アコースティックの場合は私とルットガー、ビヨルンの3人で弾くこともありました。

Q: カポの使用が多かったそうですね。
A: ええ。私はバレーコードをほとんど使わず、できるだけ開放弦を響かせてオープンなサウンドにしたかったからです。

Q: スタジオに持ち込む機材は?
A: 初期は ’57年製レスポール・ゴールドトップに小型マーシャル・コンボ。エフェクトは少なく、基本はストレートな音です。遅延系は後でミックス段階で加えられましたね。自前ではエレハモの Electric Mistress(フランジャー)くらい。

Q: さまざまなギターを持って行きましたか?
A: 特別なリクエストがない限りエレキは1本だけ。後期は’62年製フェンダー・ストラトを主に使いました。ただピックアップ出力が弱くハムも多かったので全部交換しました(オリジナルは保管)。ブリッジはスタック・ハムに替えました。ギブソンES-175を使った曲もあります。長年、小型のMusic Man 112HDアンプも愛用しました。
現在、そのストラトはストックホルムのABBAミュージアムに展示されています。最近は Line 6 James Tyler Variax を使っていて、磁気PUとVariaxシステムの両方を備えたモデルでとても安定しています。

Q: ライブではアドリブが許されましたか? それともレコーディング通り?
A: 例えば『Live at Wembley Arena』を聴けばわかりますが、レコードよりずっと自由度が高いんです。曲に欠かせないフレーズは守りますが、もっとロックな雰囲気でソロもあります。

Q: ギター向きのキーが多いですね。BbやEbは少ない。
A: 作曲はアコギとピアノで行われ、女性二人の歌声に合うキーが最優先でした。たとえば「テイク・ア・チャンス」ではライブでギタリストが複数必要になるほど多層的です。
「ギミー!ギミー!ギミー!」のイントロは実はギター1本でダブっていませんが、Electric Mistressを少し、あるいはエンジニアのマイケル・B・トレットがEventide Harmonizerを足したのかもしれません。45〜50年前のことなので記憶が曖昧ですが(笑)。
「ノウイング・ミー、ノウイング・ユー」ではメロディギターとハーモニーギターが1本ずつ、さらに同じフレーズを弾くパワーコードのエレキ2本、加えてアコギが重ねられています。非常に綿密に考え抜かれていました。

ヴェランデルの結論
ABBAの音楽はシンプルに聴こえても、実際には複雑なレイヤーと緻密なアレンジで成り立っている。ギタリストとして求められるのは、楽曲を支えつつも開放的な響きを保ち、多彩なサウンドと演奏スタイルでバンドの世界観を拡張すること――それが彼の40年以上にわたる経験から導き出される教訓だ。

https://www.ultimate-guitar.com/news/general_music_news/longtime_abba_guitarist_describes_what_it_was_like_to_play_with_one_of_the_worlds_biggest_pop_bands.html


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