現在、コーラスシンガー、ダンサー、主演、舞台監督のユニオンキャスティングが行なわれている。
長年噂されてきたブロードウェイでの『CHESS』再演が、いよいよ正式に動き出した。
新たに公開された全米演劇俳優組合(Equity)のキャスティング通知によれば、このカルト的人気を誇るミュージカルは、2025年秋にブロードウェイへ戻ってくる可能性が高い。演出はトニー賞受賞者マイケル・メイヤー(『ファニー・ガール』『スプリング・アウェイクニング』)が務める。
現在、本作ではユニオン所属のコーラスシンガー、ダンサー、主役キャスト、舞台監督を対象としたキャスティングが行なわれており、最初のオーディションは6月3日(火)にニューヨーク市で実施される予定。
この再演では、演出をマイケル・メイヤーが務め、振付はロリン・ラタロウ、音楽監督はブライアン・ユシファーが担当。キャスティングはジム・カーナハン(CSA)とジェイソン・シンガー(CSA)がプロデューサー「Chess Champion LLC」のために主導している。なお、上演会場はまだ発表されていない。
この再演計画は、2024年2月にBroadwayWorldが初めて報じた内容を裏付けるものだ。当時、作詞家のティム・ライスは英ガーディアン紙に「信じられないかもしれないが、『CHESS』がこの秋、ブロードウェイに戻ってきます」と語っていた。
『CHESS』は、ABBAのベニー・アンダーソンとビヨルン・ウルヴァースが音楽を手がけ、ティム・ライスが作詞を担当。1986年にロンドン・ウエストエンドで初演され、1988年にはブロードウェイにも登場した。物語は冷戦時代を背景に、国際チェストーナメントに絡む政治的緊張や恋愛の葛藤を描いており、荘厳なスコアとともに今も多くのファンに支持されている。代表曲には「アンセム」「ノーバディズ・サイド」「アイ・ノウ・ヒム・ソウ・ウェル」などがある。
今回の再演は、2023年にマイケル・メイヤーが演出したコンサート版(出演:ダレン・クリス、リナ・ホール、ラミン・カリムルー、ソレア・ファイファー)に続くものである。