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劇団四季 マンマ・ミーア! WATERLOO RADIO

『マンマ・ミーア!』に出演する夫夫、愛が舞台の真ん中に

トニー・クレメンツとロブ・ハンコック。夫夫で臨む『マンマ・ミーア!』の全米ツアーに、ABBAの音楽がもたらす喜びと、26年にわたって育んできた愛を携えて。

*写真 『マンマ・ミーア!』のトニー・クレメンツとロブ・ハンコック。写真提供はブロードウェイ・アット・ザ・ナショナル。

トニー・クレメンツは「父親役の万能ナイフ」だ。少なくとも、ナショナル・シアターで上演中の『マンマ・ミーア!』全米ツアーのキャスティング担当者の間では、そう呼ばれている。

クレメンツは長年、このヒット作のさまざまなプロダクションに出演してきた。結婚式で実の父親に付き添われてバージンロードを歩きたいと願う花嫁ソフィの、3人の父親候補のうちの誰かを演じるよう、よく声がかかる。ミルウォーキー出身の彼は現在、アンサンブルに出演しながら、父親候補3人すべての代役を務めている。

クレメンツの夫で、ナッシュビル出身のロブ・ハンコックも、このツアーに出演している。演じるのは父親候補の一人、ハリー・ブライト。堅物の銀行員だが、かつてはロックンロールに夢中だった。ハンコックもクレメンツと同じく、2000年の北米初演以来、この作品の複数のプロダクションに出演してきた。

二人が出会ったのは26年前。テネシー州ノックスビルで舞台の仕事をしていたときだった。

「公演が終わって、それぞれの生活に戻りましたが、連絡は取り続けていました」とクレメンツは振り返る。「ロブがアラスカを巡るクルーズ船で半年間働くことになって、そのとき僕は初めて携帯電話を買ったんです。船が港に着くたびに彼が電話をくれて、一度に何時間も話しました」。

「僕はテレホンカードを使って、公衆電話から彼の買ったばかりの携帯にかけていました」とハンコックは言う。「そうやって遠距離で関係を育んだんです。ずいぶん昔ながらのやり方ですよね」。

やがてクレメンツは、ハンコックの乗る船がバンクーバーに寄港するのに合わせ、飛行機で会いに行った。二人はそこで初めてデートをし、その日を二人の記念日にしている。そして昨年、ついに結婚した。

「結婚の話は何年も折に触れてしていました。でも、結婚する権利を奪われる前に、正式に結婚しようと決めたんです」とクレメンツは語る。

「できる限り自分たちを守りたいと思いました」とハンコックも同意する。「僕たちの暮らしは深く結びついています。だから二人で築いてきた生活について、誰にも異議を唱えられないよう、きちんと形にしておきたかったんです」。

仕事も生活も旅も一緒となると、どんな関係にも負担がかかりうる。だが二人は、そんな暮らしの中でうまく折り合いをつけている。

「ホテルでは一人ずつ部屋を取るんです。二人とも同じ時刻に同じ場所に行かなければならないので、そうすれば支度で揉めずに済みます」とハンコック。「『じゃあ、僕は自分の部屋で1、2時間好きなことをしてくるね。またあとで』という感じです。二人で暮らすうえで、ちょうどいいバランスなんです」。

クレメンツは当初、別々の部屋を取ることに気が進まなかったが、今ではすっかり気に入っている。

「狭いホテルの部屋しかないところも多いんです。しかも、僕たちはそれぞれ大きなスーツケースを二つ持っています。狭い部屋にスーツケースが四つもあったら、文字どおり二人で押し合いへし合いですよ。ロマンチックな意味じゃなくてね!」と笑う。

長く幸せに過ごす秘訣は何だろうか。

「分かったらお知らせしますよ」とハンコック。

「今も毎日、どうすればうまくいくか探っているんだと思います」とクレメンツが続ける。「どちらかがちょっとしたことでイライラしたら、とことん話し合います。僕たちは何より先に、友達でしたから。それに、よく笑うんです」。

二人は『マンマ・ミーア!』に、ベタで派手な魅力があることも承知している。それでも、ABBAの音楽の魅力を熱心に伝え続けている。

「この作品を鼻で笑うなんて、そう簡単にはできません。出演したことがあれば、なおさらです。一日の仕事を終えるとき、観客が立ち上がって歓声を上げ、叫んでくれる仕事が、ほかにあるでしょうか? 圧倒されることもあります」とクレメンツ。「『ニューヨーク・タイムズ』の演劇批評家ベン・ブラントリーでさえ、『ホステス社のカップケーキみたいなショー』と評したんですよ」。

「どうしてこの作品のことで、そんなに目くじらを立てる人がいるんでしょうね?」とハンコックは言う。「重厚なドラマが見たいなら、『オレステイア』を観に行けばいい。今日、僕たちがやるのはそういう芝居じゃありませんから」。

公演案内 『マンマ・ミーア!』は11月15日まで、ワシントンD.C.のナショナル・シアター(※)で上演。所在地はペンシルベニア・アベニュー北西1321番地。 ブロードウェイ・アット・ザ・ナショナル

※ワシントンD.C.のナショナル・シアターとは?

ナショナル・シアター(The National Theatre)は、ホワイトハウスから約2ブロック、ペンシルベニア・アベニュー沿いにある歴史ある劇場です。1835年に開館し、現在も「ブロードウェイ・アット・ザ・ナショナル」のシリーズで、ブロードウェイ・ミュージカルの全米ツアー公演を迎えています。 The National Theatre Foundation

劇場の外観と客席。通りに面した入口には公演名を掲げる看板があり、客席にはバルコニーとシャンデリアがあります。

『ウエスト・サイド・ストーリー』もここから

全米ツアーの会場であると同時に、ニューヨーク進出前の新作を上演してきた劇場でもあります。『ショウ・ボート』は1927年、『ウエスト・サイド・ストーリー』は1957年に、ブロードウェイに先駆けてこの舞台で上演されました。 The National Theatre Foundation

今回の『マンマ・ミーア!』

先ほどの記事に登場したトニー・クレメンツとロブ・ハンコックが出演する『マンマ・ミーア!』全米ツアーのワシントンD.C.公演は、2026年10月27日から11月15日まで、この劇場で上演されています。所在地は 1321 Pennsylvania Avenue NW, Washington, DC 20004 です。 Broadway at The National

For These ‘Mamma Mia!’ Husbands, Love Takes Center Stage


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