「これは本物の自分そのもの。観客を圧倒することになる」。
ロック・オブ・ネイションズ・ウィズ・デイヴ・キンチェン&シェーン・マケチャーンの新しいインタビューで、ポール・スタンレーは、2027年に初公開が予定されているKISSのアバター・ショーについて高く評価しました。
このKISSのアバターに使用される技術は、ロンドンのABBA「ヴォヤージ」ショーのために開発されたもので、KISSが引退後も「ツアーを続けている」状態を実現するものです。
ポールは、彼自身や共同創設者ジーン・シモンズが現在も関わっているKISS関連の活動について、次のように語りました(BLABBERMOUTH.NETによる書き起こし)。
「バンドは今も続いている。ツアーをしなくても、まだ多くのプロジェクトが進行中だ。このラスベガスで予定されているアバター・ショーは、間違いなくみんなの度肝を抜くよ。いわゆるホログラムとか、実験的でキッチュなものとは全く違う。これは“俺たちそのもの”を見る体験なんだ。今ここにいる自分と同じくらいリアルで、観客を圧倒すると思う。そしてバンドの可能性をさらに広げてくれる」。
さらに彼はこう続けました。
「他のロックバンドの枠に収まる必要はない。彼らはそれしかできないからその中でやっているだけだ。それはそれで素晴らしいが、俺たちは違う。俺たちはKISSなんだ」。
別のインタビュー(アルティメット・クラシック・ロック)で、ジーン・シモンズはこのアバター・ショーについてこう語っています。
「ラスベガスのスフィアよりも何倍も刺激的で、観客の度肝を抜くことになる。スフィアのショーはその巨大さで人々を圧倒するが、それ自体は素晴らしい。ただし、あえて言わせてもらえば、KISSのアバターはそれを“子ども騙し”に見せてしまうほどの衝撃になるだろう」。
さらにジーンは、このショーが五感すべてに訴える体験になると説明しています。
「例えばドラゴンが現れて観客をさらい、炎を吐いたら、周囲にも本当に炎が広がり、その熱を感じることになる。火や硫黄、さらにはコーヒーの香りまで感じられる。これは視覚だけに訴えるバーチャルリアリティとは違い、五感すべてを刺激するんだ」。
また、このアバター・ショーはラスベガスだけでなく、「世界中」で上演される予定だと語りました。
KISSのアバターは、ABBA「ヴォヤージ」を手がけたスウェーデンの企業ポップハウス・エンターテインメントが資金提供および制作を行なっています。
昨年のイベント「KISSクルーズ:ランドロックド・イン・ベガス」での質疑応答において、ポール・スタンレーはラスベガスのスフィアでの公演について、技術が音楽を上回ってしまうと感じており、あまり魅力を感じないと語っていました。
「スフィアがオープンしてからずっと、『KISSはスフィアにぴったりだ』と言われてきた。でも正直、あまり賛成ではない。KISSは常に“現実を超えた存在”であることが重要だが、スフィアではバンドはまるで小さな切手のように見えてしまう。あそこではライブバンドすら必要ないかもしれない。観客はスクリーンばかり見てしまう。確かに映像は素晴らしいが、私はバンドそのものが重要であってほしい。あの小さなステージ上のバンドの存在を忘れてしまうのではないかと思う」。
2023年12月には、ジーン・シモンズがこのアバター・ショーに「約2億ドル」が投資されていると語っています。
ABBA「ヴォヤージ」が1970年代のABBAのコンサートをリアルに再現しているのに対し、2023年12月2日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで披露されたKISSのアバターは、よりファンタジー的な表現でした。
BBCニュースによると、そのアバターは高さ約8フィート(約2.4メートル)のスーパーヒーローのような姿で、炎を吐き、指から電気を放ち、観客の上空を浮遊していたといいます。
KISSは、完全にバーチャル化された独自のアバター・ショーを展開する、最初のアメリカのバンドになると報じられています。
2025年5月のビルボードのインタビューで、ポップハウスCEOのペール・スンディンは、KISSのショーがスフィアで行なわれるかどうかについて次のように答えました。
「いいえ。スフィアは素晴らしい会場ですが、KISSのアバター・コンサートはまったく別のものです。我々はより親密な会場を検討しています。私はスフィアでU2を含め4回公演を観ましたが、映像は圧倒的でも、感情的なつながりを感じられませんでした。U2はメッセージ性の強いバンドですが、その場に適していなかったのかもしれません。観客に聞くと、3分の2が『U2ではなくスフィアを見に来た』と答えました」。
2024年9月、ポール・スタンレーはポッドキャスト「ビハインド・ザ・セットリスト」で、2027年ラスベガス初演の報道についてこう語っています。
「ABBAのショーで使われた技術をさらに進化させたものが使われるが、それを設置するには専用の建物が必要になる。つまり、今日はカンザスシティ、明日は別の都市というような移動型ではない。専用のアリーナが必要で、他のイベントと併用することもできない」。
2024年初頭、ポップハウスはKISSの出版権、録音ロイヤリティ、商標(ロゴや象徴的なメイクを含む)を取得しました。
正式な契約額は公表されていませんが、ブルームバーグおよびAP通信によると、その価値は3億ドル以上とされています。



