「あなたはもう、この作品を好きになると分かっている」。
*『マンマ・ミーア!』25周年記念ツアーに出演するジャリン・スティール、ジェシカ・クラウチ、カーリー・サコローヴ
写真:ジョーン・マーカス
現在上演中の『マンマ・ミーア!』全米ツアーのポスターには、そんな大胆なキャッチコピーが掲げられています。
一見すると大げさにも思えますが、その言葉は十分に裏付けられています。
『マンマ・ミーア!』は25年以上にわたり舞台で絶大な成功を収め続け、2008年公開の大ヒット映画版とともに世界中で愛されてきました。
その成功の方程式は実にシンプルです。
ABBAの名曲+陽気でコミカルな物語+美しいギリシャの島。
この組み合わせが、誰もが楽しめるエンターテインメントを生み出しているのです。
現在、このツアー公演は7月19日までロサンゼルスのアーマンソン劇場で上演されています。
典型的なジュークボックス・ミュージカルである本作は、スウェーデンの伝説的ポップ・グループABBAの代表曲を中心に、少々行き当たりばったりにも思えるストーリーを展開していきます。
しかし、この作品が最も輝くのは、自らの強みを存分に発揮するときです。
時代を超えて愛される名曲、肩の力を抜いて楽しめるユーモア、そして家族や友人を結ぶ愛を素直に祝福するテーマ――それこそが『マンマ・ミーア!』最大の魅力です。
*『マンマ・ミーア!』25周年記念ツアーに出演するジュリエット・M・オヘダとアンサンブル・キャスト
写真:ジョーン・マーカス
物語の主人公は、結婚を控えた若い女性ソフィ(ジュリエット・M・オヘダ)。
結婚式までに父親と再会したいという願いを抱いた彼女は、母ドナ(ジェシカ・クラウチ)の古い日記を読み返し、父親候補と思われる3人の名前を見つけます。
そしてソフィは、ドナの署名を偽造した招待状を送り、その3人全員を結婚式へ招待します。
招かれたのは、
- サム・カーマイケル(ヴィクター・ウォレス)
- ビル・オースティン(リーランド・バーネット)
- ハリー・ブライト(ロブ・ハンコック)
の3人。
もちろん全員が招待に応じ、島へやって来ます。
そして当然のことながら、大騒動が巻き起こります。
*『マンマ・ミーア!』25周年記念ツアーに出演するドミニク・ヤング、ジャリン・スティール、そしてアンサンブル・キャスト
写真:ジョーン・マーカス
層の厚いアンサンブル・キャストは、圧倒的な歌唱力、身体能力、そして抜群のコメディセンスを兼ね備え、多くの見せ場を生み出しています。
特に、ドナの親友であるターニャ(ジャリン・スティール)とロージー(カーリー・サコローヴ)が主役級の存在感を発揮する場面は圧巻です。
ジャリン・スティールは「ダズ・ユア・マザー・ノウ」で少し大人っぽいユーモアを交えたパフォーマンスを披露し、観客から大きな喝采を浴びます。
一方、カーリー・サコローヴは「テイク・ア・チャンス」で、誰もいない結婚式場を舞台にコミカルな演技を繰り広げ、会場を笑いの渦に包み込みます。
さらに二人は「チキチータ」と「ダンシング・クイーン」で共演し、長年友情を育んできた登場人物らしい温かな空気を見事に表現します。
ユーモアの中に温もりがあり、その温もりの中に笑いがある――。
まさにこの絶妙なバランスこそが、『マンマ・ミーア!』が長年愛され続ける理由なのでしょう。
物語の中心となる母娘、ドナとソフィを演じるジェシカ・クラウチとジュリエット・M・オヘダの相性も非常に素晴らしいものがあります。
オヘダは、若さ、生命力、そして透明感あふれる演技でソフィを表現しており、その姿はギリシャの青空のように明るく輝いています。
一方、クラウチが演じるドナは落ち着きと力強さを兼ね備えています。
感情の起伏を巧みに表現しながらも決して大げさにならず、軽快な物語の中に確かな重みを与えています。
物語がABBAの名曲紹介や多少強引なストーリー展開へ傾きすぎる場面では、一時的に勢いが弱まることもあります。
しかし、そのたびに新たな見どころが舞台中央に現れ、観客の視線を再び作品の魅力へと引き戻してくれます。
キャンディカラーに彩られ、きらきらと弾けるような『マンマ・ミーア!』は、「最高のエンターテインメントを届ける」という約束を見事に果たしています。
『マンマ・ミーア!』は7月19日まで、ロサンゼルスのアーマンソン劇場(135 North Grand Avenue)(※)で上演されています。
公演時間
- 火曜日~木曜日:午後19時30分
- 金曜日:午後20時
- 土曜日:午後14時・午後20時
- 日曜日:午後13時・午後19時
- ※7月2日(木)は午後14時公演も追加
チケット料金は51.75ドルからで、オンラインで購入できます。
※アーマンソン劇場(Ahmanson Theatre)は、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス市にある、西海岸を代表するミュージカル劇場です。世界的なブロードウェイ作品や全米ツアー公演が数多く上演されることで知られています。
基本情報
- 所在地:Los Angeles
- 住所:135 North Grand Avenue, Los Angeles, CA 90012
- 開館:1976年4月12日
- 客席数:約2,000席
- 運営:Center Theatre Group
歴史
アーマンソン劇場は、ロサンゼルスの芸術文化施設群であるThe Music Centerの一施設として1976年に開館しました。
劇場名は、建設資金を寄付した実業家・慈善家Howard F. Ahmansonにちなんで名付けられています。
特徴
- ブロードウェイで成功した作品の全米ツアー公演が数多く上演される劇場です。
- 新作ミュージカルの試演やプレミア公演が行なわれることもあります。
- 最新の舞台設備と優れた音響を備え、約2,000人を収容できる大劇場です。
- ロサンゼルスでは、ミュージカルファンにとって最も重要な劇場の一つとされています。
主な上演作品
これまでに数多くの名作ミュージカルが上演されています。
- MAMMA MIA!
- Les Misérables
- The Phantom of the Opera
- The Lion King
- Wicked
- Hamilton
- The Book of Mormon
『マンマ・ミーア!』との関わり
2026年には、『マンマ・ミーア!』25周年記念全米ツアーがアーマンソン劇場で上演され、ジェシカ・クラウチ、ジュリエット・M・オヘダらが出演しました。7月19日までの公演では、多くのABBAファンやミュージカルファンが訪れ、ロサンゼルス公演の主要会場となっています。
ミュージック・センター
アーマンソン劇場は、ロサンゼルス中心部のザ・ミュージック・センター内にあり、次の施設と隣接しています。
- Dorothy Chandler Pavilion(オペラ・バレエ)
- Mark Taper Forum(演劇)
- Walt Disney Concert Hall(クラシック音楽・コンサート)
アーマンソン劇場は、ブロードウェイ作品を西海岸で楽しめる代表的な劇場として、アメリカ国内外の演劇ファンから高い評価を受けています。
https://larchmontbuzz.com/theater/mamma-mia-makes-good-on-its-promise-to-entertain/





