ベガス音楽ニュース：ロッド・スチュワート、体調不良でラスベガス公演中止 リゾーツ・ワールドはABBAに賭ける
ロッド・スチュワート、公演中止が相次ぐ
ロッド・スチュワートは最近、公演を行なうより中止することのほうに慣れてきてしまっているようだ。中止の連鎖は、6月1日に予定されていたシーザーズ・パレスでの第2回レジデンシー公演の開演わずか3時間前に始まった。
スチュワートはインスタグラムで「体調がすぐれない」と発表し、この公演は6月10日に延期された。
だがその後、6月5日の公演も中止。さらに6月6日には、6月7日、8日、10日の公演も中止を発表。6月10日は、最初に延期された日でもあったため、結果的に5公演が中止されたことになる。
＊2023年に撮影されたロッド・スチュワートの写真。彼は過去1週間ほどの間に少なくとも2万人のファンを落胆させた。その多くは、彼の公演を見るためだけにラスベガスを訪れていた（画像：Shutterstock）。
スチュワートは6月6日、インスタグラムにこう投稿した。
「本当にごめんなさい、みんな。心から残念に思っているし、ファンの皆さんにご迷惑をおかけしたことをお詫びします。ステージに戻って、またすぐにお会いしましょう」。
この一連の中止により、80歳のロックスターの健康状態について、SNSでは憶測が飛び交っている。
なお、スチュワートは5月26日、フォントンブローで開催されたアメリカン・ミュージック・アワードで「Forever Young」を披露し、生涯功労賞を受賞した際には元気な様子を見せていた。
その後、6月12日にカリフォルニア州ランチョ・ミラージュのアグア・カリエンテ・カジノ・スパ、6月14日にネバダ州ステートラインのハーヴェイズ・レイクタホ・カジノ・リゾート、6月15日にカリフォルニア州パソ・ロブレスで予定されていた公演も中止された。
このうち、ランチョ・ミラージュとパソ・ロブレスの公演は、それぞれ9月20日と9月21日に延期された。
ABBAターズ
ロンドンで大ヒット上演中の舞台『ABBA Voyage』が、ラスベガスのリゾーツ・ワールドにやって来る予定だと、Las Vegas Review-Journal（ラスベガス・レビュー・ジャーナル）が報じている。
同公演は、ウォルト・ディズニー・カンパニーのインダストリアル・ライト＆マジックが設計したもので、1970年代のスウェーデンのポップグループABBA（アグネタ、ビヨルン、ベニー、フリーダ）のメンバーを、超リアルなCGABBAターで再現。10人編成の生バンドとの共演で構成される。
セットリストには「ダンシング・クイーン」「悲しきフェルナンド」「テイク・ア・チャンス」など、ABBAの代表的な20曲が含まれている。
このショーは、5月27日に3周年を迎えたばかりで、開発には6年、制作費には約1億7500万ドル（約270億円）が費やされており、史上最も高額なライブ音楽体験の一つとなっている。
＊ABBAのメンバーのABBAターは、ロンドンのステージに“登場”する。それを可能にしているのが、6,500万ピクセルのパノラマスクリーンだ（画像：ABBA Voyage）。
セリーヌ、コールドプレイからの歓迎を受ける
セリーヌ・ディオンが、金曜日にアレジアント・スタジアムで行なわれたコールドプレイのコンサートにて、久々の公の場で温かく迎えられた。彼女はInstagramで主催者たちへの感謝を述べた。
「忘れられない夜でした」。
土曜日にインスタグラムに投稿した彼女は、息子たち（レネ＝シャルル・アンジェリルと双子のネルソン、エディ・アンジェリル）と共に、クリス・マーティンとコールドプレイのメンバーたちとバックステージで語らう写真も添えていた。
「バンドとその素晴らしいチームに、家族を温かく迎えてくれたことを心から感謝します。すべてが……ファンタスティックでした。私の心はいまも歌っています」。
57歳のディオンは、2022年に稀少かつ不治の神経疾患「スティッフ・パーソン症候群（Stiff Person Syndrome）」と診断されて以来、公の場への登場を控えている。この病気は、進行性の筋肉のこわばりと激しい痙攣を特徴とする。
フルコンサートの実施は2020年3月が最後だが、2024年6月にはパリ五輪の開会式で1曲を、同年11月にはサウジアラビアで行われたエリー・サーブのファッションショーで2曲を披露している。
ディオンは、これまでの健康に関するアップデートでも常に「ステージへの復帰を目指している」とファンに伝えている。
＊セリーヌ・ディオンが、6月6日にアレジアント・スタジアムで行なわれたコールドプレイの公演のバックステージで、ボーカルのクリス・マーティンと語り合う（画像：Instagram）。
